「システム開発って、具体的にどんな流れで進むんだろう?」
「見積もりには3ヶ月と書いてあるけど、その間に何が行われているの?」
システム開発を外部に依頼するとき、工程の全体像がわからないと不安になるものです。「今、何が進んでいるのか」「自分たちは何をすればいいのか」がわからないまま進めてしまうと、後になって「こんなはずじゃなかった」という事態を招きかねません。
この記事では、200社以上の中小企業のシステム開発を手掛けてきた経験から、要件定義から納品までの5つの工程と、それぞれの期間の目安をわかりやすく解説します。開発の全体像を把握して、安心してプロジェクトに臨みましょう。
システム開発の全体像と5つの工程
システム開発は、大きく分けて以下の5つの工程で進みます。
- ①要件定義——「何を作るか」を決める
- ②設計——「どう作るか」を決める
- ③開発(プログラミング)——実際に作る
- ④テスト——正しく動くか確認する
- ⑤納品・リリース——本番環境で使い始める
この流れは、家を建てるプロセスに似ています。要件定義は「どんな家に住みたいか」を話し合う段階、設計は「設計図を描く」段階、開発は「実際に建てる」段階、テストは「完成検査」、納品は「引き渡し」に当たります。
発注者が関わるのは「前半」が中心
5つの工程のうち、発注者が最も深く関わるのは①要件定義と②設計の段階です。ここでしっかりと要望を伝え、認識をすり合わせることが、プロジェクト成功の鍵を握っています。
③開発以降は主に開発会社が進めますが、定期的な進捗確認やテストへの参加は発注者にとっても重要な役割です。
IPAソフトウェアテスト見積りガイドブック
(情報処理推進機構)
工程①②:要件定義と設計——ここで成否が決まる
システム開発の成否は、最初の2つの工程でほぼ決まると言っても過言ではありません。ここを丁寧に進めることで、後工程のトラブルを大幅に減らせます。
工程①:要件定義——「何を作るか」を決める
要件定義は、「どんなシステムが必要か」を発注者と開発会社が一緒に整理する工程です。具体的には、以下のことを話し合います。
- システム導入の目的と解決したい課題
- 現在の業務フロー(誰が、いつ、何をしているか)
- 必要な機能のリストと優先順位
- 既存システムやサービスとの連携の有無
- 利用するユーザーの人数と役割
この段階では、「こんなことはできますか?」と遠慮なく質問することが大切です。技術的に難しいことでも、別のアプローチで実現できる場合があります。
BOSS DESIGNでは、ご依頼の流れの中で、要件定義のサポートを丁寧に行っています。ITに詳しくない方でも安心して進められます。
工程②:設計——「どう作るか」を決める
要件定義で決めた内容をもとに、システムの設計図を作る工程です。設計には大きく2種類あります。
外部設計(基本設計)
ユーザーが直接目にする部分の設計です。画面のレイアウト、ボタンの配置、操作の流れなどを決めます。この段階で、実際に使う画面のイメージ(画面モックアップ)を確認できることが多いです。
内部設計(詳細設計)
システムの内部構造を設計する工程です。データベースの構造、処理の流れ、セキュリティ対策などを決めます。この部分は技術的な内容が中心のため、発注者が深く関わる必要はありませんが、設計方針の説明を受けておくと安心です。
外部設計の段階で画面イメージを確認し、「実際にこの画面で業務ができるか」をチェックしておくことが重要です。ここで違和感を覚えたら、遠慮なく修正を依頼しましょう。開発が始まってからの修正は、コストも時間も大きくかかります。
工程③④⑤:開発・テスト・納品——完成までの流れ
設計が固まったら、いよいよ開発フェーズに入ります。ここからは開発会社が中心になって作業を進めますが、発注者にも大切な役割があります。
工程③:開発(プログラミング)——実際に作る
設計書をもとに、エンジニアがプログラムを書いてシステムを構築していく工程です。開発期間中、発注者が意識すべきことは以下の2つです。
定期的な進捗確認を行う
2週間に1回程度、進捗を確認する場を設けましょう。動く画面を見せてもらうことで、「思っていたのと違う」を早期に発見できます。問題の発見が早いほど、修正コストは小さくて済みます。
質問には迅速に回答する
開発中は、開発会社から業務に関する質問が来ることがあります。「この場合はどう処理しますか?」「例外的なケースはありますか?」——こうした質問への回答が遅れると、開発全体のスケジュールに影響します。
工程④:テスト——正しく動くか確認する
開発が完了したら、テスト工程に入ります。テストには段階があります。
- 単体テスト:個々の機能が正しく動くかを確認(開発会社が実施)
- 結合テスト:機能同士の連携が正しいかを確認(開発会社が実施)
- 受入テスト:発注者が実際の業務データを使って操作し、問題がないかを確認
特に重要なのが「受入テスト」です。実際に業務で使う人が操作して、不具合や使いにくい点を洗い出します。ここで見つかった問題は、納品前に修正してもらえます。
「テストなんて開発会社がやればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、開発会社は「技術的に正しいか」を確認し、発注者は「業務として使えるか」を確認する——この役割分担がプロジェクトの品質を高めます。
工程⑤:納品・リリース——本番環境で使い始める
テストが完了し、問題がなければいよいよ納品です。本番環境へのデータ移行、ユーザーアカウントの設定、操作マニュアルの引き渡しなどが行われます。
リリース直後は、旧システムとの並行運用期間を設けるのがおすすめです。万が一の不具合に備えて、すぐに旧システムに戻せる状態にしておくことで、業務への影響を最小限に抑えられます。
高信頼化ソフトウェアのための 開発手法ガイドブック
(情報処理推進機構)
開発期間の目安と期間を左右する要因
「うちのシステムはどれくらいの期間で完成するの?」——最も多い質問の一つです。期間はシステムの規模や内容によって大きく異なりますが、目安を紹介します。
規模別の開発期間の目安
- 小規模(社内ツール・簡易管理システム):1〜3ヶ月
- 中規模(業務管理システム・顧客管理システム):3〜6ヶ月
- 大規模(基幹システム・複数システム連携):6ヶ月〜1年以上
中小企業のシステム開発で最も多いのは中規模の案件で、3〜6ヶ月が一般的な目安です。
期間を左右する3つの要因
要因1:要件の明確さ
要件定義がスムーズに進めば、全体の期間は短くなります。逆に、要件が二転三転すると、設計のやり直しが発生し、期間が大幅に延びます。事前に業務フローや必要な機能を整理しておくことが、最も効果的な期間短縮の方法です。
要因2:発注者の意思決定スピード
開発中は「この仕様で進めていいですか?」「AとBのどちらにしますか?」といった確認が頻繁に発生します。この回答が遅れるたびに、開発は一時停止します。担当者に決定権限を持たせておくことで、スムーズに進められます。
要因3:既存システムとの連携
他のシステムやサービスとデータを連携する場合、その調整に時間がかかることがあります。連携先のシステムの仕様確認や、データ形式の調整が必要になるためです。
費用と期間のバランスについて詳しく知りたい方は、料金・費用の考え方もあわせてご覧ください。また、BOSS DESIGNの200社以上の開発実績は実績一覧でご確認いただけます。
まとめ
システム開発の5つの工程
- ①要件定義 → ②設計 → ③開発 → ④テスト → ⑤納品の5段階で進む
- 成否を分けるのは最初の2工程(要件定義・設計)——ここに時間をかける
- 受入テストには発注者も必ず参加し、「業務として使えるか」を確認する
- 中規模案件の目安は3〜6ヶ月。要件の明確さと意思決定の速さが期間を左右する
システム開発の全体像を理解しておくことで、「今何が行われているのか」「自分たちは何をすべきか」が明確になり、プロジェクトへの不安は大幅に軽減されます。
「初めてのシステム開発で進め方がわからない」「まずは相談だけしたい」という方も、お気軽にご連絡ください。
システム開発のご相談はお気軽に
BOSS DESIGNは、中小企業200社以上のシステム開発・改修実績を持つ開発会社です。
「見積もりの見方がわからない」「使いにくいシステムを改善したい」そんなお悩みにもお答えします。
まずは無料相談から、お気軽にご連絡ください。

